意識高い系の独り言

28歳プロセスエンジニアが普段思うこと、趣味の紹介、書評等をしていきます

NEW TYPE / 山口周を読んで

この本は現代において、どういう能力が求められており、どういう人がNEW TYPEとなり、価値のある人間として認められるかを描いた本です。

 

本書の中の気になったフレーズについて引用し、それに関して注釈及び私自身の考えを述べていきたいと思います。

 

問題が希少化する現代では、解決力に対した価値は無く、課題を見つける力にこそ価値がある

 高度成長期においては足りないものが多く、また、労働力がとにかく必要だったために、与えられた課題を解決する力が求められていました。
しかし、現代では、ある程度の物は揃うようになっており、明らかに目で見える問題というのが減ってきています。
そのため、一見してわからないような課題を見つけたり、他の人と違う目線で物事を見ることに価値が生まれてきています。

 

 未来がどうなるかという「予測」よりも未来をどうしたいかという「構想」を持つようにすべきである

 未来がどうなるかという予想については、例えどんなに知識のある人でもわかるものではない。
似たようなことを意味する言葉でスティーブ・ジョブズの言葉で“Connecting the dots”というものがあります。
点と点がつながるかどうかかは誰にも予測できず、後で振り返ってつなぐことしかできないので、今はつながることを信じて点をうつことが大事であると言っています。
予測はほとんど無謀に近いものであり、時代の移り変わりも早いので今日の予測は明日になったら全く検討違いになっていることもあると思います。
なので、まずは自分がどうしたいかを考え、まずはそこに向かっていくことが大事だと思います。

 

HOWにばかりこだわるとモチベーションは上がらず、WHAT、WHYにこだわることでモチベーションは上がる

ものごとに対してどうやってやるか(HOW)にばかりこだわると、目先のことにしか目が行かず、先が見えにくいのでモチベーションは上がりにくい。
一方で何をしたいのか(WHAT)、なぜそうしたいのか(WHY)を意識することでモチベーションは上がる。
私が会社員を経験した中では、上司からの指示がただこれをやってくれという形の場合が多いような気がします。
最終的な目的がわからないと自分で工夫できる点が少なく、面白味が無くなってしまいます。
そこで、目的を伝えることで「こうした方がいいのでは」という意見が生まれ、ただの作業ではなくなり、やりがいが生まれます。
指示が受ける方としても、ただやり方を聞くのではなく、目的を聞くことを大事にした方がいいと思います。

 

過剰⇔希少の移り変わりについて
正解⇔問題
モノ⇔意味
データ⇔ストーリー
利便性⇔ロマン
説得⇔共感
競争⇔共創

時代の移り代わりとともに人々が過剰なモノ・希少なモノも移り変わり、人々は希少なものを求める傾向にある。
物を買うときには性能はもちろんですが、モノの持つ意味やストーリーで買うことも少なくは無くなってきていると思います。
そして、ブランドのように意味やストーリーを持つことで熱狂的なファンが生まれ、例え高くても商品を買うという現象が起こっているのだと思います。
日本の製品はブランド化があまり上手くないように思え、その背景には、ブランド化して高く売ることをズルだと思ったり、性能のみを見て「なんでこんなに高いの」と思ってしまう人が多いからだとも思います。

 

インターネット・スマートフォン等の普及によって社会は急激に代わり、必要なもの、価値のあるものという概念が日々変わり続けています。
その変化に置いていかれないよう、柔軟が考えを持ち、常に本質を見抜く力を磨いていくことが大事だと思います。